夢にまで見た

今でも再放送が続いているんだろうか、NHKで「おさるのジョージ」という子供向けのアニメーションをやっていた。

数年前、ひょんなことから、その中のある一話で出てきたデザートが、とても気になったのだ。

その物語の中では「カノーリ」と呼ばれていたと思う。わりあい庶民的なデザートらしいのだ。さすがにこの時代、とりあえずネットで検索してみる。が、当時のネットではなかなか見つからなかった。

 

その後いろいろ探しているうちに、どうやら「カノーリ」ではなく「カンノーリ」で探すと見つかるという話。検索検索…確かに見つかった!いくつかのイタリアンレストランではドルチェに選択できそうにも見える。でも高そう…。

できればいわゆるケーキ屋さんのようなところで、持ち帰ることができるデザートとして「カンノーリ」があればいいのに…と探し続けていた。

今どきの日本、世界のどんな国の料理でも食べられそうなほどバリエーションを持った恵まれた国。イタリアのデザートが手に入らないわけはないだろうと探したのだが、なかなか見つからなかった。

 

が…やっと見つかった。鎌倉に、小さなデザートショップが。同じく、ジョージのビデオが元で探してくださっていた女性から、その店の小さな新聞の切り抜きをいただいた。ここなら行けそうだ!

 

ところが、その鎌倉のショップは、ほどなく閉店してしまう。orz

 

 

 

そんなこともすっかり頭の片隅に追いやられてしまっていたある日。気の置けない友人との食事で、小さなレストランで食事をした。とっても話が盛り上がり、これからのビジネスの手法、方向性などで意気投合。おいしい料理でおなかもいっぱいになり満足。そして最後のデザートとなり、今日のデザートの説明をお店の人がし始めた。

…と、その選択肢の一つに「カンノーリ」が!

「か、カンノーリ?ですか?」

思わず聞き返した!

 

あとで聞いたところ、どうやら上記鎌倉のショップ関係者が鎌倉のお店をたたんだ後にそのお店にお世話になり、そこにレシピを残して行かれたらしい。そしてその残していった当人は、フランスに修行の旅に出たとか。

何はともあれ、「カンノーリ」を選択。自分の中での幻の味にありついた。

 

サックリしたパイ生地のような食感の中に、軽いリコッタチーズとピスタチオの粒のアクセント。しつこいクリームではないのでペロリといける。私はコーヒーをいただいたのだけれど、どうやら本場ではエスプレッソと合わすらしい。どちらにせよ、至福のひととき。

 

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そしてつい先日、上記の新聞記事をいただいた女性を含めた友人たちと共に、再度その同じレストランで昼食をいただいた。とても印象的で、かつボリュームたっぷりの野菜サラダの前菜と、お肉をおいしくいただいたのは当然なのだが、やっぱりメインは「カンノーリ」。みんなしていただいた「カンノーリ」に、一同大満足。

 

おいしい料理やおいしいデザートは、本当に場を和ませる力になる。

新緑の中、気持ちの良い休日のひととき。