制約を作る
自分には常にすべての選択肢が提供されている、と、思い込んでいる人は多い。
けれど実際には、お金に制約があったり、時間に制約があったり、場所に制約があったり…と、制約がないことなどない。ただ単に、「いつも自分が使っている手段、やりかた…がすべてだ」と思い込んでいるだけだ。
なら逆に、常日頃から、自分で自分になんらかの制約をかけてしまうのはどうだろう?どんな小さなことでもいい、どんな些細なことでもいい。そうすることによって、制約の意味、何が制約されているのかを、明確に意識することができる。
制約という言葉のイメージが固いなら、「約束」でもいい。自分自身とする約束。
たとえばそれは、「コンビニに入ったら、必ず従業員と一言かわす」でもいい。
「一日に一人、いままで話をしたことがない人と話をする」でもいい。
「一日一通、必ず誰かをほめるメールを出す」
「facebookに書き込む時には、英語で」
「13:00-14:00はメール禁止」
「土曜日はNo Internet day」
…
なんでもいい。そうして自分になんらかの制約をかければ、約束事を作れば、いつもなら簡単にできていたことが簡単にできなくなることに直面する。
それがスタートだ。
やりにくい状況になれば、なんらか自分で解決策を考えはじめる。もちろん「制約外」の方法で。つまらない逃げを考えるかもしれない。くだらないやりとりかもしれない。しかしそれを毎日続ければ、つまらないものも数になる。工夫の数は何かを生み出す基礎になる。優れた考えを1つだけすぐに生み出すことは難しくとも、つまらないことを多数打ち出すことにより、その幾千の中に、ひとつきらめくものが出ることもある。
考える癖をつけよう。小さなことでも生み出すことを習慣にしよう。そうすればその工夫する思考回路が日常になる。
あなたの制約を作ろう。万が一の時には、その制約を外してもいい。
世の中はあなたの気づいていない制約に満ちているのだから。