なんでだろう

朝、会社へ行くために家を出る。いつもと違うところはないか?全く同じことはあり得ない。隣の家の垣根が整えられていたりしないか?向かいの家のいつもは閉まっていない雨戸が閉まっていたりしないか?日頃はついていない玄関灯が点きっぱなしになっていたりしないか?

 

いつものようにバス停まで歩く。いつもと違う大型ゴミが捨てられている?今日は不燃ごみの日じゃないのに?この家、最近人けがないと思っていたら、重機が入って半壊状態だ。建て替え?売れたのかな?コンビニの前に新しいのぼりが立っている。なにかキャンペーン?今朝は車が多いな。ごと日?なんかイベントあったっけ?バス待ちの人、傘を持っている人が何人かいるけど、今日帰りは雨になるのかな?

 

鉄道最寄駅に着く。SUICA定期でとおっているので金額は気にしてないけど、さて、改札機ってどんな表示を出してるんだろ?こっちのフランチャイズのコンビニはおにぎりキャンペーンしてないんだ。あっちとは違うのか。こっちはサンドイッチと飲み物セットで50円引きだ。

 

列車。吊り広告も出る雑誌、曜日はだいたい決まっているけど、今日はあっちもこっちも、この俳優の名前がおどってる。前に座ってる人のスポーツ紙でも、三面記事に大きな見出しが。なにをやったのかな?

 

会社最寄駅。みんなの着ている服の色が明るくなった/暗くなった。今年の色の傾向は何色なんだろう。学生がいつもより少ないな?休暇に入ったか?学生が多いぞ?いや、地方の学生?修学旅行か?

スマホを覗いている人もいるけど、やっぱり歩きながら両手を使うのは不便そうだな。スマホカバー、付けてる人に傾向あるかな?スマホから直接イヤホンつないでる人、どのくらいいるだろう?音楽は別の機種で聞いてる人、案外多いのかも。

 

 

 

朝家を出てから会社に着くまでだって、いろんな光景にお目にかかるし、いつもと同じ/違う光景を目にする。同じなら同じで、違うなら違うで、どうして同じなのか、どうして違うのかには、それなりの意味がある。で、同じであろうと違っていようと、それを“観察”して気が付かなければ、疑問すら生じない。考えるトリガーにもならない。

 

なぜだろう?と思うためには、簡単で構わない、観察が必要になる、何かしらの違いに興味を持たなければ始まらない。いつもならこうなのに、私ならこうするのに、私と同じようにしている、今まで見たことがないやり方だ…。違うことは目につきやすく、トリガーになりやすいけれど、いつもと同じであることもまた、それはそれで実はトリガーである可能性を秘めている。なぜ同じなのか。

 

なぜだろう?なんでだろう?疑問を持ち、仮説を立て、何らかの別の方法を考えてみる。ま、たいていの場合、より良い方法は浮かばないし、より便利な状況になるには情報が足りなさすぎることばかり。

しかし、そうした断片的な情報が、ある時ふと別の情報とつながることで、大きなきっかけを得たり、発想の飛躍を生むことがある。つなげようとする必要すらない。数が増えてくれば、つながるものは勝手につながってくれる。

 

 

ボソッとひとことで笑わせるお笑いタレント。彼らは日常の中からそうしたモノ/コトを貪欲に発見するために、考え、考察し、練りこみ、ネタを作る。頭のいい奴ほどそうした欠片をたくさん集め、ネタをたくさん仕込んでいる。彼らは笑われてるんじゃなくて、笑わせている。

 

# テツandトモって、今どこで活躍しているのかなぁ。