鳴かないスズムシ

秋の虫の声が鳴り響き始めて、もうしばらくになるかも。いろんな虫の声があるけれど、やっぱりスズムシやコオロギあたりが分かりやすくていい。

 

小学生がいるところでは、虫を飼ってみたりして、ナスやキュウリをエサとして与え、土を霧吹きで湿らせたりして、夜の虫の音を楽しんだりするお宅もあるのだろう。

 

リーンリーンとかコロコロコロとか、季節を感じさせる音は、暑かった夏からの別れの音。

 

 

そんな楽しみをしていたあるご家庭で、ある日、その虫を飼っている入れ物をひっくり返したらしい。当然ながら、その中に入っていた土やエサ、もちろん虫たちも、家の中に放出。

あわてて家人の方は掃除をしたそうなのだけれど、もちろん夜行性の虫たちは家の隅々、暗闇にササッと隠れて逃げていく。土やエサは何とか掃除はできたとしても、逃げ出した小さな虫たちはどうしようもない。

散らかってしまった掃除を終え、あきらめて、虫がいなくなった日常に戻る。

 

それから数日後、彼ら虫たちが見つかったらしい。それもいわゆる○○ホイホイに、大量につかまっていたらしい。考えてみればスズムシは雑食。あれは鳴くからスズムシなどとして尊重されているようだけれど、行動様式は、別のあれと同じだったりするのだ。

 

見た目で得をしたり、損をしたり。