気に入られるというコスト
すでにノートパソコンが数万円で手に入る時代。タブレットPCのみならず、指先で操作できる○○Pad的端末も数万円で手に入る。
かと思えば、実はスマートホンが結構高い値段だったりもする。ちょっとしたノートパソコンよりも本体価格が高いスマートホン、なんてのも普通に存在する。いや、実際、それなりの能力は搭載しているし、通信機能、カメラ、さらにさまざまなセンサーなどサービスと連携していることで、よほどパソコンより使える機器だと思われている人も少なくないだろう。
パソコンでもスマートホンでもどちらでもよいけれど、使いこなせばこなすほど、「自分でそこそこ使うアプリケーション」というのが何本か出てくる。それは、OSメーカー純正のモノで済む人もあるだろうけれど、そうでないモノだってある。メーカー純正でも、最初からプリインストールされているものもあれば、無料/有料で、あとから追加ダウンロードしなければ使えるようにならないものもある。
結構な人にとっては、これをそろえること自体が面倒なこと。そもそも、アプリをとってくるなんてことを、自分ではできない人なんてのも、少なからず存在したりするものだ。
じゃあ、最初からすべて入っていた方が良いのか?というと、それも決してそうではなく。最初から入っていることで、「ゴミが入る」とか「メモリー領域を圧迫する」といって嫌う人もたくさんいる。
入っていなくてもダメ、入っていてもダメ。結局、その人に応じたその人の欲しい環境に設定するということが、あちこちで求められている現状。
それを、サービスの一環でやるところもあるだろうし、友達がやってくれる人もいるだろう。子供にやってもらう人もいるかもしれないし、逆にそうしたことすべてをあきらめてしまっている人もいるのかもしれない。
個人の好みに調整できるからこそ、それに調整する手間が発生する今日この頃。多くの皆が喜ぶ形で売り出すということのむつかしさ。
それは、機能が複雑であればあるほど、高度に洗練されたものであればあるほど、複数の能力が搭載されていればいるほど、供給の仕方が難しくなるもの。
デフォルトで気に入られる形になるには、それなりのコストがかかる。