ほめられなくなった世界

そもそもデフレすら解消できておらず、なおかつ人口減少時代に入り始め。

そんな中で、今まで(今って?)みたいに右肩上がりの成長、前期よりも売り上げアップ、利益増加なんてのを前提に評価されるとするなら、そりゃちょっとやそっとの成功くらいでは、いつまでたっても褒められることはないだろう。

 

もしも褒められたとするなら、それはよほどなにか強力な歪んだ力がかかったせいである可能性が非常に高く、そしてその歪みはその後しばらくしたあとに、確実に影響として揺り戻されてくるのが落ち。

 

そんな世界にいるとするなら、前より「良くなる」とか、夢を持って、なんて事自体が夢であり。

 

 

人が減ることでもそれが成り立ち続ける、ということを示してからでなければ成り立たず。地球と言う「有限の土地(リソース)」の上に人が無限に増殖することこそが右肩上がりを唯一保証するモノ。矛盾をどう言いくるめるのか。

言ってみれば、増殖スピードの極端に遅いネズミ講に近いものに縋り付いていただけではないのか。

 

褒められなくなったと“認識された”世界は、すさみ、怒りや妬みが蔓延し始める。ネズミ講は、それだと気づかれた瞬間から、だれも加担しなくなる。利を得られるのは、そのステージの最初に参加できた人のみ。

 

たとえば人が減ることによる喜び、減ったところで今までと同じであり続けられる喜びのようなモデルが構築されるべきなのに、そういうものに思考が変化できずにいる世界。

 

何やったって褒められない。

何やったって、以前よりもよくなるわけがない。

それがデフォルトだったら。