必要な道具

犬小屋を作ろうとしたとしよう。

木の板と、のこぎり、ハンマー、くぎ、多分最低この程度のものがあれば、形にはなるんじゃないかな。

でもそこに、他の道具がおいてあったら?たとえばカンナ。プロの職人で、技術を持っていれば、もしかすると板が見違えるほどきれいになめらかになるのかもしれないが、日曜大工程度の腕前で、犬小屋づくりにカンナ掛けをしている人などというのは、私は聞いたことがない。いわば無駄な道具だ。たとえ、そこに置いてあったとしても使わない。使えない。

 

 

なのに、ビジネス、仕事を回すことになった瞬間に、こうした判断ができなくなる人が、少なからず存在する。○○手法では、こういうシートを使って仕事を動かします。こうしたスケジューラーを使って、管理します。こうした分担表を作って、責任の所在を明確にします。…なんでもありだ。が、それらを使うか使わないかは、それこそ自らのスキルとその必要性から判断して、「自分が使えないものは使わない」と自分で判断するほかない。言われたから使う、自分が使えないくせに使おうとする、で、結果(スキルがないのだから)使えない、と文句をこぼして、それを手法のせいにして責任逃れをする。

でもそれは、そもそもそう使おう判断して「使った」あなたの判断が誤っていたこと。それこそが責任を背負っている、あなたが負うべきこと。

 

必要な道具を、選択できる正しい目を持っていなかった、力を持っていなかったあなたの力を、システムの言い訳にするってのは、お門違いですぜ。

道具を見極める力、そのためには、使える道具が何なのか、どんな道具が世の中に出回っているのか?を知っているという必要がある。

 

デジタルガジェット以外の道具だって、進化してるのさ。

そして、それについてこれていないってことは、けっこうあちこちにあるんですぜ。