サポートツールのラグタイム

先進的な企業では、社員同士の交流を図ろうと、ちょっとしたオープンスペースを作って、なんとか意見の交換をはかりたいと考える。そのために、他の会社で行われていることをまねてみたり、そんな空間を作って何とかしようとトライアルをしてみたりする。

 

たとえば、週のうち20%は社員が自由に研究できる時間だというGoogleの真似をしてみようという会社がある。社員どうしで活発に意見交換できるような機器やスペースを準備する会社もある。

だが、ある意味そうしたことをする「目的」が、すべての浸透していない限り、その形ばかりの真似事で、同じような成果を生み出すことは不可能だろう。浸透させるべくはまずは理念であり、その目標に到達するために、それらインフラや設備、施策は、ある「目標」として設定され、運営されるべきもの。であるはずが、多くの場合、そうしたインフラや制度等々の運営が「目的」としてなりたち、本来の役割とは全く違った方向性で進みだすことがある。

 

どうしたいのか?どうなりたいのか?そのためには、どれだけヤバいのか、どれだけトンガっていくのか、そうしたハングリーマインド、やってやるぜマインドが共有されている必要がある。のほほーん、のんびり、腰掛け気分ばかりでは、まずそんなマインドにはなりえない。

 

先にサポートツール、制度や設備がある以前に、マインドが醸成し、それゆえにできる者たちが勝手に動き出すことが重要だ。それで足りない時に初めて、サポートツールを供給すれば、スポンジが水を吸うように一気に効果が広がる可能性が高い。

道具は後だ。マインドが先だ。

ただ、そのラグタイムがどのくらいが適切なのかが難しいのだけれど。