すぐやるべきこと、じっくりやるべきこと
時に人は、すぐやるべきこととじっくりやるべきことを認識していなかったりもする。
また、それとまったく直行した概念として、すぐやりたいこととあとでやることということも存在する。
1)「すぐやるべきこと」で、「すぐやりたいこと」
2)「すぐやるべきこと」だけど、「あとでやろうということ」
3)「じっくりやるべきこと」なのに、「すぐやりたいこと」
4)「じっくりやるべきこと」で、「あとでやること」
言ってみれば、事象の立場と、自分の好みによる4つのパターンだ。
1)は、事象に対してやるべき自分の優先順位と一致している。もっとも正しいアクションの一つ。
2)は、事象においてはすぐに対処しなければならないことであるのに対し、自分の気持ちの上で、後回しにしたい、もしくは忙しさとしてどうしてもすぐに対処できないという状況に押される。現代のリーダーにおいて、余裕がないリーダーに起こりがちなシチュエーションだ。有能なリーダーであったとしても、対処が遅れるのはこういう場合。
もっとも、有能でないリーダーにおいては、対処できる時間があるにもかかわらず、自分の中の優先順位で後回しにされる。
3)これは、じっくりと時間をかけて取り組むべき恒久的対策の際にありがちなのだが、ついつい準備がおろそかなままそれに取り掛かったりして、失敗することがある。それが好きで、得意で、と言うこともあり得るのだが、いったんわざわざ引き下がって、自分を俯瞰してみることができれば、より効果が上がる場合がある。
4)こいつの場合は優先順位に従って、きちんと後でできる。だがその時に、さてきちんと前提がクリアーされているか、そもそもチョコチョコっとした対応で、なんとか難を逃れようと考えていないかということもあり得る。
真剣に対処しようと思うと、あとではいいのだが、べらぼうに面倒で時間がかかることもある。それにいかに対処できるか、対峙できるかが勝負になる。
どの場合においても、そうした取り組み姿勢、タイミングを間違えると、けっこう被害が大きい。そして最近は、そのタイミングの「窓」は、本当にほんの少ししか開いていなかったりするのだから。