真実「も」撮れる

いまやコンパクトカメラを持つまでもなく、スマートホンに内蔵のカメラでパシャッと撮ってそのままネットへ、と言う時代。こんなおいしいもの食べてますとか、こんな珍しい場所に来ていますとか。

最近では、自分撮り/セルフィーなどと呼ばれ、自分も入りながら写真を撮るための様々な工夫も。

ただこの自分撮り。そのために「画素数を増せばよい」と考えているメーカーがあるのなら、考え直した方がいいかもしれない。

 

テレビがハイビジョン時代になり、役者のメイクやちょっとした肌荒れなどがくっきり見える時代になった昨今。それは個人においても同様で、ごまかせない「目のくま」や、「化粧の乗りが悪かった今日」のそのままがリアルに映ることを恐れている人はたくさんいる。

 

実はそういう人たちは、(たいてい)高画素の外向きのカメラを使うよりも、(たいてい)それに比べて低画素数の内向き/イン側のカメラを使って写真を撮る。そうすることによって、自分がクッキリハッキリ“写らない”ことこそが求められるスペック。画質がちょっと悪い事こそが求められる。

加工して悪いんじゃない。加工しなくてこうなんだと言う事がポイント。

 

写真は、真実を切り取るという側面がある。でも、いつもいつも真実だけを撮りたいわけじゃない。撮りたい画像を撮りたい形で撮れる道具。