ある会社の集まりにおいて

とある会社での集まりの話。

社長の話を皮切りに、様々な部署からそれぞれの立場での意見、提言、改善が出てくる。

 

そこであるプロフェッショナルがこういった。

「社長、あそこの後片付け、掃除は、もう少しきちんとやっていただきたいです。よろしくお願いします。」

これは若干20代の担当から出た言葉だ。これを受けて社長はと言うと。
「ご指摘ありがとうございます。以後気を付けます。」

これはある理髪業種でのあつまり。社長も自分の腕に技術を身に着け、店を何店舗も抱える実力者。日々現場においては、プロフェッショナルを意識せよとハッパをかけている。上記の担当は掃除担当者。切り落とされた髪をはじめとして、店舗内を清潔に保つことのプロフェッショナルだ。

 

もしもこの担当者の意見を受けて、社長が嫌な顔をしたとするなら、たぶんそれは「俺だけは例外にしてくれよ」という思いが顔に出てしまったなら、そこからすべてがほころび始める。プロとはそれぞれの立場においてプロであり、たとえどんなに簡単なことであったとしてもそれを任されることで完璧にそれを成し遂げる。だからその立場から見れば、たとえそれが誰であろうと、自分の役割として納得いかない結果しか出ていないところは指摘するべきだし、そうしなければ自分が存在する意味がない。

 

互いがたがいにおいてプロフェッショナルを認め、それを意識することでしっかりと自分の役割を担っていくこと。
「俺だけはちょっと…」
が言葉で、態度で出始めた瞬間に、小さく、しかし決定的な何かがほころび始めても、おかしくはない。