流動的

とある会社の我々のカウンターパーソンが、つい数日前に退社された。急な話だ。

確かに、新卒がこぞって入る会社…というよりも、中途採用で社員が賄われ始めている時代。噂では、最近は新卒採用よりも中途採用枠に力を入れて採用していると言う会社も少なくないと聞く。

 

ある意味、日本の終身雇用文化が根底から覆ってきたここ10年の集大成とも言えるかもしれない。
しかし裏を返せば、これまでならば、新卒でその会社に入り、その会社での新人社員研修を行い、社会人としての基礎をゼロから叩き込んできたという役割分担をぶっちぎり、どこかで身に着けたであろう社会人知識、仕事の知識を持っている人のみが職に着ける時代。日本の大学は、それまでそうした知識の習得を位置づけられていなかった。であるがゆえに、就職課といったところがそうした時流に乗って役割を担い始めている学校が受けているとも聞く。

 

流動的になることにより、その流れに乗った役割の変化にいち早く気づき体制を組み替えることが可能な組織のみが生き延びられる。強い物ではなく、変化に順応できたもののみが生き残っていける。
それは、人も、会社も、学校も、そしてきっと国も。