選定手法の抜け穴

「この中から好きなものが選べます」

何か好きなものを選ぶ際には迷うものだ。どっちが「いい」かなぁ、こっちもいいし、でもあっちもいいし。「良いところ」を選択して少しでもいい方を選びたい。

 

でも、良い物ばかりが並んでいるとは限らない。
あんまりいい物が並んでいない時、それでもその中から一つを選ばなければならないとするなら、少しでも「まし」な方を選ぶしかない。
それは「いいところ」を評価して選んだのではなく、「悪いところが少しでも少ない」ということを評価基準とする。…であるがゆえに、選んだものの「すべてが選ばれるべきもの」として選んだということはサラサラなく、まぁ、比較的こっちの方がましであるしかない。選ばれたものが持つ特徴すべてを評価したモノではないのだ。

 

しかし、選ばれた方はそうは思わない事も有る。選んでくれたのがどのポイントを評価されたのかを勝手に解釈したりする。周りから、よりマシなものを選んだにすぎないのに、ベストな選択肢として選ばれたと解釈したがる。

 

そうならないためには、声を上げるしかない。なぜそれを選んだのか、どの部分のみを評価したのか。そして、その基準で選んだもの以外は評価して「いない」のか。

自分勝手に走りだされてしまうのなら、それは手法の悪用じゃないだろうか?