うまく

日本では、なんだろうか。仕事を任せたり、お願いしたりするときに、あるキーワードを使う方がいる。

「うまくやっといてよ」

 

それでうまくいくか?というと、答えは様々。もちろん、よくよく相手の性格がわかっており、何をしたいかがツーカーの仲だったり、阿吽の呼吸で成り立っている仲ならば、それでもかまわない。それを前提として「うまくやって」と、ある意味権限を委譲しているということだ。

 

ところが、そんな仲でもない人から「うまくやってよ」と言葉がかかる。

「“うまく”ってどういうことですか?」

「いや、ほんと、うまくやってくれればいいの。いい具合に。」

 

それでいろいろ考えたうえで、何かを作り、何かを成し遂げてもって行く。と、これまた判で押したように似たような反応が返ってくる。

「これじゃダメなんだよねぇ」「ここもっとこうならないの?」

 

いや、それこそあなたが私に権限委譲した内容でしょ?そこに文句があるなら、意見があるなら、ちゃんと事前に押さえておかなくちゃ。「うまく」とか「いい具合」の定義は人それぞれ。自分のレベルと相手のレベル、認識をきちんと合わせないと、大きな問題が起きるのは必然ですよ。

 

「うまくやっといて」

「“うまく”でいいんですね」ニヤリ。