嘘のギプス

嘘も方便との使い方もあるけれど、本質的には嘘はいけないものだ。

そして自分の経験からして、嘘には2種類あるのかもしれない。

一つは、「他人をだます嘘」

もう一つは「他人と自分をだます嘘」

 

他人だけをだます嘘は、いたずらなどが多く、自分自身はだましていない。であるがゆえに、自分の心は痛まないことが多いんじゃないだろうか。うまくだませたという快感、してやったりの心。

 

しかし、他人のみならず自分をだます嘘は、自分自身にも嘘をついている。嘘が自分にも帰ってくる。これを使い始めるとたちが悪い。自分もだまし続けなければならないから、嘘で嘘を塗り固めなければつじつまが合わなくなる。

そればかりでなく、自分自身にも影響が及ぶ。嘘の影響が自分に及ぶ。それに耐えられなくなって嘘が早々にばれるのならまだしも、どんどんと塗り固める術を覚えてしまうというのはかなりまずい。

嘘の強制ギプスは、固まる前に壊さなければ、壊せなくなるほど強固になりがち。そうなる前に、痛みを伴いながらもぶち壊す。

 

嘘さえつかなければいい、聞かれない限り黙っていればいいというのもある意味同じだ。強制ギプスはジワジワと固まる。