お目にかかる回数

今の時期はカニがおいしいなどということで、鍋にしたりなどなど、おいしいものにありついている人もいるだろう。

しかし、じゃあ毎日毎日カニを食べるか?と言われても、そうでもない。カニの名産地ならそうではないのかもしれないが、一冬に、3回?5回?とカニをたらふく食べる機会があるなんてのが一つのパターンだとしてみようか。

 

そうとすると人生において、たとえば10歳から80歳までの70年間で、カニを食べる回数はというと、70年 x 5回?としても、350回。すでに人生もいい歳まで来ていたりすると、実質あと100回もカニに巡り合える機会はないかもしれない。

別にカニに限った話でないのは当然の事。おいしい物であっても、楽しい事であっても、回数で言えば良くて3ケタ。モノによっては2ケタ(100回以下)しかもう機会がない事もあるだろう。

 

たとえばあと3カ月もすれば桜の季節。これは年に1度、何日間かしか巡り合えない。
今後何回桜の季節に巡り合えるのか。その花が咲くのを見ることができるのか?
そう考えれば、出会いの貴重さ、稀さが沁みてくる。

 

今目の前にある「それ」とは、あと何度お目にかかれるだろう。
今「そのこと」に使っているけど、本当にやるべきか。
貴重なひととき、だよね、きっと。