効率アップダウン

某所でレコーディングに関する話題を聞いた。

今ならば当然、「ProTools」というソフトウェアで微妙な修正ができるのは、知っている人は知っている。なので、乱暴に言えば、ま、普通に一発録音すれば、あとは修正で何とでもなる、とか。
…であるにもかかわらず、何テイクも録音したりする、やっぱり修正では無いこだわりがあると聞く。
 
他方、昔はそんなに細かな修正ができるわけではない。だから、いきなり一発取りの世界、なんてのもあった。完全一発に求める品質を上げ過ぎると、何十テイクも録らざるを得ず、費用が掛かりすぎてしまう。もちろん、プロはプロの意地やこだわりがあるだろうけれど、とはいえ、どこかで妥協、「ハードル」は若干下がりがちに。これでいっか…。疲労も重なる。テイクの数はやたら増やさずに終わる。
 
どっちが効率が高いのか。何がいいのか?求めるものは外にあるのか、内にあるのか。
どちらもメリット、デメリットあるだろう。どっちの方がいいのかは一概には言えない。いや、「プロ」としての意地だとか、何をもって自分として生み出したいのかといった信念などが影響しているようでならない。
人によっては、道具が進化したことをそのまま反映して、簡単に済ませる世界もあるだろう。そうして生まれた時間を、また別なことに使う人もいる。
 
何をもって価値を生むのか?何を価値とするのか?自分が思う事、周りが思う事、そこを考え続けていないと、独りよがりになるかもしれないし、そこを考え続けないと、周りから取り残されていくかもしれない。
効率?品質?価値?時間?
 
そういう意味では、社会全体が一つの価値感のみで動いてる…ってのも、気持ち悪いと思いませんか?