梅酒

子供のころ、父親が自家製の梅酒を瓶から注いで、ロックで飲んでいた。おいしいの?とか聞いたりして、舐めてみるか?と言われて舐めたら甘かった。

 

梅酒を付けると、梅の実が沈んでいたりする。そうした梅の実を時々お箸で拾い出しては、おやつ代わりに食べていた時もあった。酔うほどではない。

 

そんな自分も大人になり、何年かは市販の梅酒を買っていた時期もあったけれど、何年か前に作ってみようかと思い立ち、瓶などを買ってつけてみた。知人が作っていたのに触発されたのかもしれない。簡単だった。思いのほかうまくできた。

 

翌年も気を良くして、昨年分がまだ飲み切れていないにもかかわらず、瓶を買い増して作った。

 が、その翌年も、その次の年も、梅酒を付けることはなかった。いろいろごたごたしていたり、忙しかったりと日々翻弄されていたのかもしれない。

 

今年もそんな季節になった。そして何年かぶりに、また作ってみようかと思い立った。瓶は以前のものがある。梅の実と氷砂糖、果実酒用ブランデーを買い付けて、久しぶりに漬け込んだ。

何ヶ月かで飲めるようになるらしい。が、たぶん飲むのは1年後くらいかな。

 

少し生活に、というか、新しい生活スタイルに慣れて、心の余裕が出てきたのかもしれない。今年もほぼ半分近くまで来た。気を緩めず行こう。冬にはオンザロックが楽しめるかな。