興味を持つということを学ばせてくれる

小さなお子さんがいるご家庭は、昨今は大変だろう。携帯電話をはじめ、リモコン機器が増えたリビングにおいて、子供が興味を示しそうなシロモノは山のようにある。大人がちょっと便利にピッピと触って操作するそれがなんなのか、彼らは解明せずにはいられない。徹底的にさわってものを理解し、場合によっては口に入れ…と、親にとっては気が気ではない。

 

少し物心がついて、理屈が分かり始めると、それらを理屈で理解しようとし始める。「なんで?」「どうして?」これらの応酬に、大人の方がまいってしまう。そうして根負けした大人が、それらをいい加減に対処することで、それらの芽を摘み取ってしまっているのは、どこのうちでもあることかもしれない。

 

その割に、その後の子供たちの成長の際にはいろいろと興味を持たせようと、図鑑を買い与えてみたり、博物館に連れて行ったり。でも、当の大人である親自身が答えられない事に直面すると、適当にいなしてしまったり。

 

子供たちに教えるべきは、「興味を持つことは素晴らしいと言う事という認識」じゃないかと思う。そして、最初のうちは子供たちは、「親が何でも知っている」と思って質問してくるのだが、当然ながら、親では説明できない事、分かっていないことがある。

その時に、「お父さん/お母さんも、知らないんだよ。いっしょに調べてみようか!」と、調べることの面白さ、興味を持って新しい事を知ることの喜びを伝える事こそが、重要なんじゃないだろうか?

 

それこそ、今どきの小学生なら、ネット検索くらいは楽にこなす子がいたとしても不思議ではない。だが、そこでの「正しい調べ方」だとか、「どうアプローチしていくか」というやりかたを知り、危ない方向にはまったり、危険と出会わないようにする、安全な道路から外れないように見守ることこそが身近な大人の役目。子供が知らないことをすべて教えるのが役目ではないはずで。

 

そろそろ夏休みも近い。一緒になって調べてくれる大人がいる事、一緒になって面白がってくれる大人がいる事。一緒になって、どうやってまとめるとうまくまとまるのかを教えてくれる大人がいる事。どれもこれも、いくつになっても役立つことばかりのはずなのだが。