失敗してもいい頃

昨今、どこの会社でも、どんなサービスでも、無駄を見つけて切り詰めて、より効率を上げるということが当たり前に行われている。

しかし当たり前ながら、「無駄取り」だけをしていたところで、どこかで限界に行き当たる。無限に無駄が取りつづけられ、究極、「何もしなくても新しい価値が生み出せる」わけはない。限界はある。

 

だからこそ、新しい価値を生み出す努力も並行して行っていかなければならない。場合によっては、今までやっている事を根本から見直して、全く今までにない物を生み出さなければならなくなる時もある。

それに挑戦しないわけにはいかない。何か変化し続けない限り、生き残れないからだ。


しかし時に、これを「絶対に失敗できない」と理解する人がいる。もちろん、究極的にはそういう状況もあるにはあるのだが、それではすべての人生が、「一度も失敗できないということ」になってしまう。が、現実はそうではない。

いくつかの試みをやってみて、結果、以前より効率が落ちるもの、以前と儲けが変わらないモノなどいろいろ出てくる。その中の何%かが、大きな火種、効率が上がるもの、価値を創造できたモノであれば、普通は元が取れる、次の成長ステップに乗ることができるようにできている。

 

だから、失敗を恐れずに挑むことが大切なわけだが、(ここが人間の難しいところで)なーんだ、失敗してもいいんだ…と思った瞬間から、すべてがいい加減に、失敗モードで動き出すことがある。だからこそ、失敗はできない、失敗するなときつく縛りをかけられてチャレンジする。が、そうしたところですべて成功するわけではない。ほんの何%か。

 

失敗してもいいんだよ。

でも、失敗する気で挑んじゃいけないんだよ。