有限にぶち当たる

バブル期に勃興した企業で、その後にシフトチェンジ/戦略変更できずに、市場から消えた企業はいくらもある。

その多くは、バブル期の、いつまでも拡大できるといった戦略をベースに動いていたこと。モノは必ず高くなるし、すべからく価値は拡大し続けるはずだ、と。

 

芸術品などもそれに近い。最初から描く絵画、彫刻が、大きな高値で売れると言うよりも、段々と人気が出て、それが転売される毎に前よりも大きな値がつけられる。インフレ部分もあろうけれど、これが無限に拡大し続ける、と言う事はない。やがてどこかで止まる。それが○百万円で止まる絵もあれば、○十億円で止まる絵もある。どこがその時の上限なのか、どこが今の「壁」なのかそれだけの事。

 

だが、その「壁」をも超えて、無限に超えて生き続けることを、ビジネスのエンジンに組み込んでしまった会社は、やがて破綻するのは目に見えている。どこかで売り抜けてあとは解散するのみならいざ知らず、そのビジネスモデルで何十年も回し続けるのは事実上不可能だ。

 

だから価値の置場をシフトチェンジしなければならないし、価値の作り方を変えていかなきゃならない。今までと同じことをし続けているだけでは、どこかで頭打ちになる。

ただし、そもそも、頭打ちになるほどの上限に近づいていないところは、まだまだ努力の道が上に広がっている。それは一般的には、努力が足りないと言われるまでの事。

しかし、上限が近い、そんな大きなところであればあるほど、大きな方向転換が必要になるモノ。

 

もちろん、それが、その人の人生のうちにおきないと言う、幸せな人の視点からすれば、いつまでも拡大していたように錯覚するかもしれないけれど。