怒りと怒り

怒られる(おこられる)、はあっても怒られる(いかられる)はまず聞いたことがない。

何かの失敗をしたり、ミスをしたりするときにあるのは、「怒られる(おこられる)」だ。
 
ときに感情が制御できなくなったり、叱る側の制御不能、目的の喪失などにより、怒り(いかり)が爆発することはあるけれど、それは、感情面からして「おこる」ことが感情を左右し、「叱り」を通り越して「いかり」になり、いま自分がどちら(おこり/いかり)の状況にいるのか認識できていない、という時こそが、「いかり」だろう。
 
そういう意味では多くの場合、「おこる」ときはけっこう冷静でなければできない。
ただ一部、「いかる」時でも冷静に「いかれる」人もいる。こういう人は、別の意味で大変に怖い人でもある。
 
どちらにせよ、感情にドライブされているようでは、自分の思った方向に進めていくのは至難の業。「おこる」時はもちろん「いかる」時でさえ、冷静にそうできる方が、いかに自分の思いをそこに持っていけるか、という成功確率をあげることに貢献する。
 
…として感情をコントロールしようとすると、喜びや悲しみまでもが冷静に判断される、見た目のつまらない人に成り下がる可能性がたかいところが、難しいところなんだが。