無理というムリじゃないもの、無理じゃないというムリなもの

社員に頑張れと激励し、無理をさせる。
仕事として出来上がる。
無理はした。でも出来た、良かった!

無理をして、ドロドロになって、なんとか出来た。
でも、身体を、精神を病んだ。
もう仕事が続けられない。ひどい!人生終わった!

 
たぶん上記の間にある微妙な稜線の上を、「人生終わった」ほうに落ちないように歩いているのが多くの社会人。
この適度な頃合い、が、空気を読むという独特のバランス。
うまくバランスが取れない人は、「落ちる!」と大声をあげてこの線上から飛び出したり。そもそもそんな細い線の上を歩きたくないとして、そこに入り込まずに引きこもったり。
読んでる人も多いだろうけれど、マンガのカイジの世界はこれを具体的に描いている。たぶん誰もが知っている、それが「現実なんだ」と。
 
だから、無理そうな(でも結果として)無理じゃないものを期待して、何とか回している現代があり、それを乗り越えてきた先人から「無理じゃないだろ」と強要されて、結果的に無理だったりする人が続出している現代があったり。
 
超大規模な、チキンレースみたいだ。
でもそれに勝ち残って、勝ち残れて、うれしいのかな?
そうでないと勝ち残れないのかなぁ?
お互いに、自分だけ楽をしようという個別の思いがぶつかっている囚人のジレンマ、に見えるのは、私だけじゃ無いと思うんだけど。