重みのない世界から

「重み」のない世界では、数だけが重要に。

重いものも、軽いものも、大きいものも、小さいものも、カウントされるのはすべて「ひとつ」。1という以外に価値はない。

 

だから、重要で大変な1件を扱ったとしても、軽い誰にでもできる1件を扱ったとしても、どちらも1件。評価値としては1件。

 

それこそが「評価基準」の世界では、当然ながら「数」を稼ぐ。むつかしいことに挑むより、数が稼げる、簡単で、軽くて、小さいものが、自分を評価してもらう、大きくしてもらうためには重要なこと。だからそれをいち早く見つけ、さっさと自分の手柄にすることこそが価値。

 

だが、そうして切り開かれて来ることによって残っていくものは、面倒な、大変な、とても大きな、とても時間のかかる「1件」ばかりが取り残されている。今までの評価基準では評価が低い/小さい、そんなもの。だれもが手を出したくないものばかり。

それでも今まで通りの評価基準だとすれば、みんな、めんどくさくなったり、やりたくなくなったり。要するに、今までとは違う基準、違う評価へとシフトさせていかなければ、「環境」が変わってきているんだから、当初の基準で行き着けるゴールを越えられない。

 

それを超えるための世界にするために、どんな基準に変えていけるのか。

そして、その基準に乗り換えるべきだと、みんなに理解してもらえるのか。