背中を押してくれ

昔、学校の美術の時間で何かを作っていたとき、先生から、「いいものを見なさいね。いい作品を見なさい。いい作品を見てマネをすると、見たものの良さが盗めますよ。」と言っていた。裏を返せば、見るものが悪ければ、悪いところをまねすることになりますよ、と。

 

ある方からアドバイスがほしいといわれた。

「上司から、プロマネになれなれと言われています。が、その上司を見ても、プロマネになっても苦労ばかりで、全然楽しそうにも見えない。何か背中を押してもらえるものはないでしょうか?」

 

話として伺っただけなので真実は分からない。が想像するに、その上司はあまりいい仕事ができていなかったのかもしれない。褒められることも少なかったかもしれない。そんな良くない事例しか見ていなければ、その上司のようなプロマネにはなりたくなくなるだろう。

 

でも、できる上司はやっぱりいい仕事をしているし、同じ仕事をしながらも、メンバーからも慕われていたりする。またあの人と仕事をしたいと思われている。お客にばかり向いているのではなく、メンバーにも向いているそうしたプロマネ。それは、いわゆるステークホルダーみんなを見ている。
だれもが、誰もの立場でよい成果を出すには?を考え、適切に判断し、適切に努力する。無理を通すところもあれば、断固としてメンバーを守るところもある。となると当然、そこにはある筋が通っており、一貫性があったりする。

だから、よいプロマネになるということは、必然的にみんなから信頼される良い人にならざるを得ない。

 

その人にも、そんな良い人、みんなから求められる良いリーダーになってもらいたいと言葉を贈った。

プロマネも、やっぱり周りに支えられている。与えられた権力だけで成り立っているんではないものなんだ。