社会的ジレンマ
みんながみんなして、短期でのリターンを気にしだしている。
今日やったことが明日帰ってくるか?今週やったことが来週中には結果が出るか?
そんなスパンで物事を進めていては、長い目で見た効率化には程遠く、いわゆる「その場しのぎ」とか、「暫定対応」のあめあられ状況は目に見えている。
皆さんはこんな宿に泊まったことがないだろうか?継ぎ足し継ぎ足しの温泉宿。建物の一貫性がないため、いろいろと案内板が表示されていたり、古い形の設備と、新しいものとが整合性なく並んでいたり。だから何となく落ち着かなくて、雰囲気もいまいちで。
当然、年月が経てば宿は古くなる。その際に、継ぎ足して行くだけでいいのか、いや根本的に変わろうとするべきなのか?
当然、全取り換えにすれば、今より良くなるのは分かるのだけれど、回収費用は莫大だ。だからこそ部分部分でごまかしながら、「お茶を濁し」ながら継ぎ足していく。
しかし、いつかは継ぎ足しではなく、根本的回収が必要になる時が来る。それが今なのか、もう少し先なのかはそのモノ次第だし、運営主体が判断すべきこと。
まさに、社会構造も、経済基盤も、同じような時期に来ている気がする。が、ドラスティックに変わるとは思えず、みんな何となく、昔のしがらみの延長線上でお茶を濁している。より良いものをほしいと思いながら。