私と同じあなた

上司から、先輩から仕事を頼まれて、遅いとか、効率が悪いとか言われつつも何とかやり遂げる。そんなときに不満が広がって、こう思う人がいる。

(そんなに言われても、俺はあんたじゃないし。あんたと同じようにできるわけじゃない)

 

そう、誰かと全く同じ能力の他の誰か、なんてのはいない。

必ず何らかの違いが存在する。それはいい意味でも、悪い意味でも違いがある。

…と、不満を持っていた人が昇進し、上司になったとたんに変わったりもする。

あぁ、おれならもっと早くできるのに、俺ならもっとうまくできるのに…。

 

そこでじっとこらえて部下に仕事を任せられる人と、

もぉー、こっちでやるよ!と仕事を引き取ってオーバーロードになってアップアップしている人と。

自分と同じ性能、アウトプットなんて出せない。

 

もう一度落ち着いてみてみよう。同じように「自分が期待する」ようにできない人もいるけれど、逆に、「自分ではできない事」を「どんどん期待以上にできるだれか」もいる。

だからこそ、違いに価値を見出すしかない。違いに目を向けて、それをうまく使えるようになるしかない。

 

自分と同じ事を「期待する場合」は、良くて八掛け、悪いと六掛け程度のスペックだと諦めるくらいでないと回っていかない。そういうリスクを取らざるをえない世の中。

逆に、「期待された場合」は、同じ分野で以上の価値が出せるならそれでもいい、でもそうでなさそうな場合、「別の付加価値」を乗っけることも一つの手。

 

リーダー的立場からだとすると、極々稀に、素晴らしく光り輝くメンバーに恵まれたとしても、そのそれぞれの実力を余す事なく引き出すのは難しいもの。現実の我々チームは、「スーパー戦隊」では無いんだし。秘密兵器も、秘密のトレーニングもない。それぞれの個性、スキル、得意分野の違いを「受け入れて」、長所で伸ばす。短所をお互い補い合う。