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QCDを知っていますか

現場で仕事をしていると、どこの会社においてもまず聞くであろう言葉がこのQCD。

クオリティのQ、コストのC、デリバリーのDからきている言葉であり、仕事をするうえで欠かすことのできない品質、コスト、スケジュールの重要性を説く言葉。

 

だが現場で「コスト」や「スケジュール」だけを気にしだすと「品質」が低下したりする。逆に「品質」が気になると、「スケジュール」が伸びたり、「コスト」がかさんだり。もちろん、「スケジュール」が伸びることにより「コスト」がかさむことも。

結局どれも独立で成り立つわけではなく、互いにそれぞて影響を与え、受けあっており、そのバランスの上で成り立っているのが仕事。

 

 

上記とは別に、仕事をしている場面において「効率をあげよ」と言明が下ることがある。これは当然「コスト」に響くことをはじめとして、「スケジュール」の遅延を阻止せよとのご命令。
…なのだが、この「効率しか言わない」会社、上司は気を付けたほうがいい。なにせそっち側を削るということは、ただでさえ維持がむつかしい「品質」の部分は、現実的には良くて現状維持程度にならざるを得ない事を知っていることがほとんど。であるがゆえに、現状の品質をあげるのではなく、相対的なコストを下げることで、『品質当たりのコストを下げて競争しよう』という算段に他ならない。

 

しかし付加価値の出し方はもう一つの方向性がある。『品質当たりのコストは維持しつつ、新しい価値/品質を提供する事』で、今まで以上の単価を実現しようとすること。新機能、新機軸、新技術などを導入することで、新しい価値を提供しようとすること。先のものが分母を小さくする事でパフォーマンスを稼ぐのだとするなら、こちらは分子を大きくしてパフォーマンスを稼ぐ事に他ならない。

これはどんな企業においても常に努力されているはずの事。毎年、秋口にスイーツの新製品が出たり、季節の新商品が出るのはまさに企業努力のそれによること。だから、姑息な手段としては、今年の新製品というパッケージデザイン変更とともに、単価を維持しつつ単品の容量を減らしたりという手段に出たりもしているのだが。

 

いずれにせよ、方向性は一つではない。3つのバランスのそれぞれのどの方向にどうバランスをとることで売りにするのかが重要。軸は1つではない事を今一度知る、理解すること。

経済状況も揺れているのはもちろんだが、同様に社会状況も変わりつつある。超大量売りで単価を下げるような「倉庫ビジネス」的売り方もあれば、昨今都会で増えつつある単身者にターゲットを絞った「超小口」売りで個別の単価が上がりつつも無駄が出にくいことでの実質的付加価値を出すのもありだ。それはとりもなおさず自分の組織や自社が狙う市場を見据えるということ。現場の努力以上に、組織や会社のポジショニングがあった上での努力目標。口ではみんな頑張れだけれど、実質的に「現場だけがんばれ」になっている組織が増えているのではないか?
そんな企業を延命させていることこそが、結果的に新陳代謝を遅らせていないか。古い角質が垢としてこそげ落ちるからこそいつもフレッシュに保たれる身体のように、市場が健全に保たれるには、消えゆくべきものが消える必要性がある。「適切な上司、トップが適切に残ること」がいかに大切な事か。