人が人をつくるのだから

人は子作りをし、産み、育てる。

最初は可愛いと溺愛するも、親には親の都合があり、親が思ったようには育たない事が常。

 

人工知能やロボット。いよいよ人型もそこそこ普及し始めた21世紀。

人が、「違う形でヒトを作ろうとしている事」ととらえられなくもない。

でもきっと、いずれはこれに至るんだろう、と。思うようには作れないよ、と。

 

都合のいいところだけ自律し、都合のいいところだけ自分達に従う。そんな、それこそ都合がいい事だけではなりたたないのが世の常。思うようにいかないからこそ面白く、刺激的で、楽しい。
もっと言えば、その「都合」というのはロボット側の事象ではなく、人間側の事象であり心象。なので、ロボットからすると同じように見える事象であったとしても、人によってそれは変わりえるし、同じ人にあったとしても、その人の感情や状況に依存してその価値観は変わりえる。が、そこまで感知できるかどうか。

 

いや、いまから100年先においては、もしかするとそんな世界ができているのかもしれないけれど、高々ここ10年20年で起こり得るブレークスルーなのかどうなのか。
遡って20年前はと言えば、やっと人間そっくりに歩くASIMOが世に広まりだした時代。そこからここまで来るのに20年かかっているのだから、さて、この先20年での進化は…推して知るべし。

 

たぶん、すべてが思うように行くなら、それは刺激がなくなり、つまらない世界に。
思うようにいかないからこそ、それはよい意味でも悪い意味でも刺激であり、面白くもあり。

人は思うようにならないから人。思うようになった途端に、多分、面白さは激減しないかな。