増えている、もの
ちょっと最近よく見聞きする事…を、すぐに「増えている」という人がいるのだが。
増えているにはいろいろとレベルがあって…
a)マスコミが取り上げる数が増えているというもの
b)実際にここ最近の実数として、以前より増えてきたというもの
c)全体的にの増減とは別に、割合として増えてきているというもの
などなど、ケースにより色々で。どの部分が何に対して、という情報なしに、増減の議論は成立しないはず。
たいていにおいて、「自分の身近な事例数」を母数として、増えてるね/減ってるね…という話題に終始したり。場合によってはテレビで見た、ニュースで言ってたレベルを裏付けに、そうした話題が展開される。もちろん、井戸端会議のネタとして悪いものではないし、どうぞお話しいただいて結構ではあるのです。
でも時に、より一般化したり、多数化をよりどころに正義化したり。どこまでの信憑性をもってしてその「データ」を扱い続けるのかは意識しておく必要がないですか?
特にそれを二次情報、三次情報にしている人には、そうした前提が伝わらないもんでして。
ほら、よく子供のころに言いませんでしたか?
「みんなが持ってるから、買って!」
で親に言われるんですよ、
「みんなって?誰と誰?」
結局はあれと一緒。具体的な数値、実数、母集団、その他背景情報が明確にならないと、「データ」としては使えない。もちろん繰り返しますが、「井戸端会議のネタ」としてはどうぞお使いください…なのですが。
昨今、これもそうだけれど個人のBlogというメディア上での表明と、いわゆる裏付けをきちんとしなければならない「マスメディア」という立場とがごった煮状態になっていて、何を信じて何を疑うべきかすら疑わしい世の中に。
ややこしくなったもんっす。