「返信」が欲しいのですか?

昨今ならLINEに代表されるようなメッセージやチャットシステム、ちょっと前ならメールがそうだし、いまでもメールだと考えている人はいるだろう。

 

何か連絡のためにメッセージを流したら、LINEで流したら、その応答はいつごろまでに欲しいですか?5分以内?10分以内?1時間以内、半日以内?1日以内?…。携帯電話の普及からこちらの世界になって早20年以上。連絡は、その人がいそうな「場所」にではなく「人」に向かって連絡をつけるのが当たり前になった。もう知らない人がいそうだけれど、昔は個人であっても、固定電話に向けて電話かけるしかなかったんだよネェ。

だが逆に言えば、「人」に連絡が取れるようになって高々20年ほどでしかない、とも言える。

 

「人」にピンポイントに連絡を入れるからこそ、「すぐに返事を」とイメージしがちだ。が、相手の状況、立場を想像すると、会議中、授業中、検討中、トイレ中…などで対応に出られない状況であるということももちろんありうる。

昔なら、「場所」に向かって連絡をつけ、そこにおける電話を取った人が「ターゲットの人」を探すことで「人」を特定した。この間に一人、電話を取った別人が入ることにより、臨機応変に処理をしてきた。…が、まだそんなに賢い人工知能はできていない。

 

連絡をつける意義はどうだろう?単純に返信が欲しいのか?「そうだ」という人に、なら、自動応答されたら?と聞くとたいていは嫌な顔をする。そう、「ただ単に返事が欲しい」のではない事がほとんど。

相手が見きわめて、「理解している」「承認した」etc.という事実が欲しいことがほとんど。それを確認できる手段が「返信」であるというだけのことだ。「返信が欲しい」のではなく、「返信で得られるはずの中身」が欲しい。

 

だから確認しよう。「返信」ではなく、その中身として何が欲しいのか?「承諾」なのか「承認」なのか「確認」なのか「許可」なのか…。