ポイントは変わる

スポーツ観戦は、ある意味において分かりやすい。そのスポーツそれぞれにおいて、ルールがあり、これを理解すればいいからだ。それぞれ差はあれど、さほど難しくなく、見ていてわかりやすい、面白いスポーツが受ける。

 

スポーツをやるにおいても同じだ。あるルールにのっとって動くことで、勝敗が決まる。これがあまりにややこしいルールだったりすると、そもそもの競技人口が増えない。なので、シンプルかつ面白いと感じられるスポーツが受ける。

だが、スポーツだって絶対にルールが変わらない…と言うわけじゃない。さすがにサッカーにおいて「手を使ってもいいスポーツ」に激変することはないだろうが、ラグビーのように点数配分が変わったり、野球のようにストライクゾーンに調整が入ることもある。ゲームの面白さのため、互いに切磋琢磨するため。

 

 

人生において難しいのは、そのルールが徐々に変わる事。そしてそれに気づけなかったり、乗れなかったりする事。

日本において、学生や生徒の時代においては、「テストの点数」が大きなルール。クラスの中で、学年の中で、地域の中で、テストの点数がどうなるのか?そろそろ受験がスタートする季節、ピリピリしている人もいるだろう。受験生!がんばれ!

 

だが社会人になると見られるべきポイント/ルールが変わる。もちろん、社内の昇進テストといったペーパーテストがあるところもあるが、そもそも「仕事がきちんとできること」「報告がきちんとできること」などが評価ポイントに。

 

さらに、そうして社員レベルの等級をあげて管理職になると、実はそこでも評価ポイントが変わる。管理職に選抜されるくらいになると、そこまでに「できていた」自分にあてがわれた仕事を進めるところも見られるものの、「部下を育てられるか」とか「調整力」といったことが求められるようにもなってくる。

人によっては「それでは自分の技術力が落ちる。現場に居続けたい」という人もいる。だが現場から離れ、技術力がジワリと落ち始める人もいる。だが、そうして自分の技術力が落ちたとしても昇進したりする。そう、「評価ポイント」がすでに、技術力重視ではなく、その他のポイント、たとえば折衝力や交渉力、適応力に変わっていたりするからだ。

 

あまり意識しない人は、いつまでも、以前と同じ評価ポイントのみを追求する。だが、自分も年を取り、周りの環境も変わることで、求められるポイントは変わり続けている。今求められているポイントが何かを理解する事。さらには、将来求められるポイントがどこにあるのかを察して先手を打つことこそが重要になる。

その時が来てから、それに応じた準備をしているようでは、なかなか良いタイミングでそちらに切り替えることができないのだから。

チェンジ!