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安さのブラックホール

価格、それは経済指標の一つに過ぎない。

他の付加価値はないのか?というともちろんある。他よりも先にという、いち早い投入という指標。品質が高いという指標。これらがそれぞれ、コスト、デリバリー、クオリティと呼ばれ、仕事の現場ではQCDと呼ばれる。

この3つの指標はそれぞれに相互に関連しており、品質をあげようとするとコストがかかったり時間がかかったりする。なので、少しでも早く市場投入しようとすると、品質が低下したり、少しでも安く市場に投入しようとすると、安かろう悪かろうとなる場合もある。そうならないようにするために、マネジメントを工夫したり、マーケティングを工夫したりもする。

 

ただ昨今は、どうしても「第一基準」として、価格ばかり、いや、価格「だけ」が取り上げられることが大半。それは昨今のモノづくりのやり方が、すぐにコピーしたり、真似したつくりをしやすい環境があって、品質重視で(特に最初にその商品を投入するために、開発研究費をかけすぎたりすると)後から追随してくる企業を振り払えない状況になっていることにも一因があるだろう。

 

昨今、金銭的価値ばかりでしか評価しない、評価されない状況。ニワトリ卵の関係ではあるけれど、安くするから惹かれる、という点はある。違う言い方をすれば、「安い」以外の魅力を作れなくなってきている企業がそこここに。「うちの魅力は、安い以外に〇〇です!」と胸を張って言える企業がいったいどのくらいあるだろう?

 

繰り返すが、安いは「一つの」基準に過ぎない。だからそれ以外の基準で魅力が出れば、たとえ安くなくてもみんなはそちらになびく可能性はある。但し、すぐにマネをされては安さに持ち込まれる。だからすぐにはマネされないような魅力でなければならない。

マネのされない、安さ以外の魅力を探すこと。…なのだが、これが難しいのですよ。しかし難しいからとこれをあきらめた瞬間に、「安さのブラックホール」に飲みこまれることに。

個人のアイデアや考えでは限界が出て来る。それを誰か「だけ」が考えれば済むものではない。だからみんなで考えませんか?新しい価値を?もしかしたらこれまでは「お前はそんなこと考えなくてもいい!」と怒られていたかもしれませんが、それこそが「安さのブラックホール」に流れるという事につながってきてるでしょ。ここであきらめたら、たぶん終わる。…いや、かなり終わりが見えてきている感じさえするけれど。