10年後

ITの急激な発達によって、今後仕事がなくなる人が出るかもしれないなどという「脅し」がメディアに踊る。僕の、私の仕事は大丈夫だろうか?とか、自分は逃げ切ろうと思っている人も少なくないだろう。今の若者からしてみれば、自分はどんな仕事をすることになるんだろう?と戦々恐々かもしれない。

 

でも考えたり想像したところで、確実に10年先を読み通せるはずもない。そんな時には…。

 

10年前を思い出してみるといい。それでもあまり変わらないなら、20年前でも構わない。今から10年前なら2007年ごろ、20年前なら1997年(おぉ、前世紀)となる。

2007年にはあって、今は無い仕事やサービス、製品は?1997年にあって、今は無いサービス、製品は?

 

2007年はまだスペースシャトルが飛んでいた。今はもうスペースシャトル計画は終了している。宇宙に人を送るのに、ロシアとアメリカが協力してるなんて感無量じゃ無いか。

初音ミクが発売された年、これも2007年。

日本ではまだだったけれど、アメリカでiPhoneが発表されたのも2007年だ。

 

1997年となるともっと以前。Windowsだって、まだWindows95の時代。98になるのはその次の年。AppleもまだiMacを発売していない。それは1998年。

 

こうして見てみると、ある一つの仕事をしていて、それだけで「一生」食い続ける、ずっと同じで大丈夫ってのは、結構むつかしいだろうと想像に難くないのが今の状況。もちろん、同じ仕事を続けられるものもあるかもしれない。けれどそれはそれで、同じように見えたとしても何か新しいこと、時代に即した効率や変化が必ず求められている。

 

こう昔を振り返った上で、10年後。その仕事「だけ」で変わる事なく食えるかどうか?はたぶん厳しいでしょ。いろいろと微妙に変えながら、変わりながら、環境に即しながら変化し続けないと、10年後も生き続けるのは大変だよね…ってことになるでしょ。

だから、「今」安泰でも、来年は、3年後は、5年後は、どうなるかわからないんだよ。何もしないでいても安全な場所はどこにもなくて、そこを安全な場所に「していく」ために、変わり続ける、変え続けなければならない。

 

けれど焦る必要もない。今日言って、明日には変わらなければならない…わけじゃない。だけど、今から考えて、3年後には少しは変わっていなければならないかもしれない。そのためには、今から想像し、それに対応できるための準備が必要なんだよね。

想像するから、それに向けて準備するわけで、想像しなければできなければ準備もままならない。めんどくさいけど、でも生きるって元来めんどくさいことだし。ヤッパリ考えないといけない、その結果として行動しないと、ね。