勝負はそこで起きてるんじゃない

各IT企業がこぞって「スピーカー」を売り出し始めている。

…といっても、単なるオーディオメーカーのスピーカーではない。AmazonGoogleMicrosoft、そしてAppleもスピーカーに参戦。というこの状況。たしかLINEもでしょ?

彼らが提供し始めている「スピーカー」と言っても、音を出すのみならず、「耳を持った」スピーカーの競争。それはユーザーサイドの声やコマンドを、要求として聞き入れて、理解し、それに応答していく。

 

これらすべての「スピーカー」がそうではないのかもしれないけれど、そもそも「音声コマンド」を聞きつけ、それを音声認識する部分は、たぶんそのほとんどが「雲の向こう」すなわち、クラウドと呼ばれるサーバー側の世界に存在していることがほとんど。

各機器それぞれの中に高度な「音声認識」が搭載されているようでは、売り切った後でのアップデートも大変だし、そもそも成長分野の技術革新は非常に早く、すぐに陳腐化してしまっては機器の役目を果たせなくなるのは想像に難くない。 

まさに「ココ」こそが日本の多くの家電メーカーが、思想として切り替えられなかった部分であり、いつまでも「売り切り」のイメージで物を売れば「ハイそれまで」としていたという、今思えば前時代的市場のとらえ方、作り方しか、いまだにできていない部分ではないだろうか?

 

前述の、 AmazonGoogleMicrosoftAppleは、いわゆる家電メーカーではなく、昨今の世界の企業価値のトップを彩るIT企業と呼ばれるところ。

日本では、なんとか「そのモノの中に」機能を詰め込み、後からのアップデートなどは基本的に考えようとしなかったし、そのための仕組みをずっと保ち続ける、サーバー負担する事自体が負担だと考えた。いわば売り切りで儲けを確定するビジネスから脱却できなかったし、たぶん今でもほとんどそうだろうという事。
多少、ゲーム企業においてはその考え方は変わっている部分はあるけれど、ゲームと家電の両方を持っている企業においてさえ、まだまだ家電分野では、サーバーサイドでサービス提供を継続的に…という頭はなさそうに見える。

 

こうなると、オーディオとしての「スピーカーの価値」すなわち音の良しあしとは別に、「機能」としての、認識率や理解力の向上こそが商品(≒サービス)価値となるわけで。これに対抗していけるこれからの日本の企業はどこなのか?

 

…と想像してみると。たとえばソフトバンクNTTドコモKDDIトヨタ、日産、ホンダ?あたりになるのかな?もちろん、DeNA楽天なども出てくるんだろうか。(株、買っとく(笑))

 

だから、勝負は「モノ」で起きてるんじゃなくて、ネットとつながる「サービス」に切り替わり始めてるんじゃないの?と言う話。