飽きる頃には

ネットの上での定額制サービスにおいては、必ず「ムチャ」をする奴が出てきて、結果的になかなかうまく行かないものがいろいろある。

 

例えばネットストレージ。

容量無制限、年会費〇〇円というのは無くはないけれど、そうなった瞬間に、自宅にある何十テラバイトの写真やビデオを、ぜーんぶネットにあげようとしたりするモノが必ず出てくる。
多くの常識的ユーザーはそんな無茶なことはしないのだけれど、何人かのとんでもないユーザーが出てくると、途端に全員のレスポンスやコストパフォーマンスに影響することになり、結果としてそのサービス自体を打ち切りにせざるを得なくなったり。

 

結果、やっぱり従量課金になるサービスがほとんどで、完全比例ではないけれど、それなりに費用が掛かる形のサービスが結構多く出始めている。

 

クラウドサービスなどと言う言葉はかなり以前からあったけれど、パソコンを持たずにスマホを使うユーザーが増えたあたりから、バックアップをクラウド側に…という習慣が自然と浸透し始め、みんなが当たり前に使うようになった環境…がやっと最近?

 

…と、こうして慣れたころに、当たり前になったころ、場合によってはそうした振る舞いにすら飽きるころに、定額制に切り替わる可能性が出てくる。サービス提供側も、利用者側も、どのくらい使うとじぶんもべんり、相手も潤うというまさに塩梅がわかってくる時間が必要なのね。

実際そうなりつつあるところもあるし、そんなサービスが多岐に広がる。

例えば、すぐにはならないだろうけれど、一部の物理的移動手段は、そうなってもいいんじゃないかな?と思うことも。

 

たとえばバス。もう一律〇円になっているところもあるけれど、あぁなれば、降りるときにいくら用意しなきゃいけない?と心配することなく、結果的に乗りやすくもなるだろう。

まだ日本ですぐには実現しそうにないが、タクシーだっていいかもしれない。これこそは従量課金がしばらく続きそうだけれど、完全固定料金の一歩手前、一部のゾーン内なら一律いくらにするのは海外ではありえる事。これは慣れればわかりやすい。

 

ただ、上記のどちらにせよ、小銭を用意する云々以前に、日本においては、電子マネーが急速に普及したことによって、現金が不要になり、事実上カードやパスでさらりと払うことができる環境ができたことは、まぁひとつの解なのかなと。

 

これ、究極はと言うと、(うれしいかどうか、効率的かどうかは別として)税金として費用を徴収することで、交通手段、移動手段は乗り放題、見かけ上、無料になる…なんてことになったら、それはそれで、移動の仕方、頻度も変わってくるのではないだろうか?

「移動しない人は損ではないか?」というなかれ。もしかすると、完全にただなら、移動してもいい場所に住み替えたいという人も出る可能性だってあるのだから。そうしたシステムに合わせて、人の生活は個別最適を図り、かんきょうがかわる。

 

今の流れで言うと、最終的には自動運転などで対処する形で、無料化とは違う形でサービスが続きそうだけれど。どうだろう?こんな形で経済流動性を活性化することもできないかな?と、まぁ一つの思考実験として。