何を覚える?

仕事に限らず、勉強の本質もそうだと思うのだけれど、何でもかんでも覚えるというよりも、「本質的に覚えるべきもの」と「その必要はないが、今とりあえず覚えるべきもの」を区別する意識付けが大切ではないかと思っている。

 

個別にそれぞれを覚えなければならないモノも、もちろんたくさんありはするのだけれど、大人として、さまざまな場面、さまざまな状況に対処できている人たちの頭の中はたぶん、全部をむやみに覚えるのではなく、そうした「パターン化された知識」で、他の時にはこうやって対処したから、ここもそれと同じと見てみればこうして対処できるのでは?と乗り越えていく人が多く、事実そうした場面がかなりある気がしている。

 

しかしそうした意識もなく、その場その場で「すべてを覚える」といった対処をしている人にとっては、「ここのは聞いていません」とか、「知りません」と、毎回毎回、その場に応じて学ばなければ、覚えなければならなくなる。もちろん、それらすべてが記憶できる容量を持っていればそれもよいのだが、そんなことはとても無理。となると、結果、わからない大人、成長しない人とみなされることにも。

 

この典型的なものが「語学」だろう。語学には多数の例外も損じするものの、「文法」という「パターン」が存在し、それを理解することで、多数の場面において利用したり、理解したりすることが容易にできるようになる。

だが、そのパターンを使えるようになるためには「単語」という、これはほぼそれぞれに対して個別に覚えなければならない壁もある。ただこれとて、語源から考えるというパターンがないでもない。

 

覚えるべきもの、覚える必要がないもの、これらを感覚的により分けて学習している人もいる。でももし自分で覚えが悪いとおもったら?「何を覚えるべきだろうか?」と今一度考え、自己認識を確認するのもよいかもしれない。