どんな数字も、お金でとらえてみる

年金支給年齢は、ずっと以前はずっと以前は55歳、一昔前までは60歳、今は65歳になっている。65歳に変更する…と決めて、65歳に代わるまでには、やはり「明日から」というわけにはいかないので、それなりの年月としての経過時間を経て変更している。

 

この年金支給を、まずは70歳に、ゆくゆく75歳にあげていかないと、そもそも年金システムが持たないだろうとの試算が出ているらしい。人口減少もあり、難しいところだろう。

そもそも、昨今の60歳は元気でもあり、十分に働けるという意見もある。もちろん、そういう人が増えているだろうことに異論はない。が、そうでない人は不安を感じていることだろう。そういえば、100年安心年金プラン…などという名前を聞いたことがあるのだが、あれはどこに行ったのだろうか?まぁそもそも信じていた人がどのくらいいたのかは怪しいものだが。

 

であるがゆえに、5年延期…という年月、これをまたかと受け止める前に、時間、期間の長さではなく、「お金」に換算してみると、また感覚が変わるのでは。

たとえば、よく言われる夫婦二人の標準世帯における年金支給は、国民、厚生年金あわせて、月額約20万円程度だとか。ということで、まぁ年間ざっくり220万円が、退職した世帯に支払われている計算になるとしよう。

 

…ということは、だ。支給年齢が1年遅くなるごとに、220万円分のお金が、国にとられている(というか、今まで払われていたものが、払われなくなる)という状況になるわけだ。支給年齢が5年遅れれば当然、1100万円分のお金が受け取れなくなるということ。ちょっとした資産に相当するのは言うまでもない、でしょ?

 

消費税が1%、2%上がることでやいのやいの言うけれど、年金支給「時期」のずれには鈍感な人がいる。

すべてお金で表してごらんよ、どう?