いばらの道

会社経営の観点からすると、会社が傾き始めてから人減らしを始めるようでは遅すぎる。そんな「社内でだれもが不安」を覚えるような状況で人減らしを始めれば、当然ながら「優秀な人」から逃げ出し始めるのが世の常。だからやるなら、会社として経営が順調な時、堅調な時、儲けが増え始めているときにこそ、人減らしの施策を考え実行すべき。

 

人余り、求人倍率が1を優に超える、いわゆる労働者有利の状況においては、雇用者を絞るべき。そんな中では当然ながら、いいやつはあちらにもこちらにも内定が出ており、待遇等のいいところに引き抜かれがちで、良い人材に当たる確率は下がるはず。

逆に、景気が厳しい時にこそ、雇用者を積極的に取り入れるべき。そんな時にはどこも苦しく、優秀な人材であろうとなかなか雇用に踏み切らない。そんな時こそ上澄みの良い人材はより取り見取り。

 

ただ、上記のどちらにおいても、苦しい時に、より苦しくなる決断をせよと言っているに等しい。いわば、いつでも選ぶべきはいばらの道だということ。

べつにこれは「起業家」のみならず、多分、一個人においてもそのはずで、忙しい時ほど「自己研鑽の学習時間」をしっかりとるべきだし、忙しくなければいっそ有給含めてたっぷり休みを取って、たとえば一気にリフレッシュ休暇をとったりすると、また気分が変わったり、良い発想ができたりするもの。

でも往々にして、仕事がない、手が動かない状況になっていればいるほど、「働いているふり」をしたり、「無駄な作業で、忙しいつもり」を装う人が少なくないのが現在?

 

そう、忙しい時ほど勉強せよ、時間を作れということ。

暇なときには、たっぷり暇を享受せよ、ということ。

…思っていてもなかなかできないんだけどさ。

で、今忙しいですか?