コンテンツの時代

普段はテレビのない生活をしていて、地方に出張で出かける以外はまず見ることがないのだが、年末年始のこの機会でなんどかテレビを見るチャンスがあった。

…のだが、本当につまらない(あくまで私見ですよ)。なぜここまでつまらないものをやり続けるのかというほどつまらない。なので基本ニュース番組しか見ないのだが、それも「ニュースバラエティ」的な番組につながり始めた瞬間に途端につまらなくなる。なぜあなた方がそれを議論しているのかもわからないし、そもそも議論が浅かったり。

 

その傾向が今も出ているのかどうだかよくわからないけれど、ドラマの視聴率もよくないらしい。昔は、月曜はどこどこ、火曜はどこどこ…と連続ドラマを楽しみにする時代もあっただろう。けれど、次第に仕事量が増えたりしてその時間にテレビの前に座ることがむつかしくなっていった。と同時にビデオの普及、留守録という発明がなされ、帰宅してから、週末に、という形でコンテンツが消化されていった時代があった。

しかし所詮、日本ではそのほとんどが「日本国内」だけをターゲットにしているコンテンツ。自主規制なども徐々に強まり、面白いことがやりにくく、むつかしくなってくる。お金もかけられない、アイデアもなかなか出てこない。

「テレビ番組」を作っている局は当然理解しているはずだが、もう「隣の局」の番組と競争している時代ではない。ほかの業態、たとえばネットの映像、ネットコンテンツ、アミューズメント、ゲームなどと競争しなければならない時代、チャンネルではなく、ゲームやゲームやYoutubeもふくめた、どのコンテンツを選ぶかの時間の奪い合い。

 

これに対する一つの答えが出始めているであろう現象が、ネットコンテンツ配信会社の躍進だろう。Netflixが非常に伸びているし、(ここはネットの映像コンテンツのみではないけれど)Amazonのコンテンツや、もちろんAppleも元気だ。

 

たぶん上記のどの会社も、「来年度中に黒字に」などといった単純な、短期の利潤追求のみでは考えていないだろう。5年、いや10年先の覇権を取ったうえで、そこからドッと回収に入るというための、投資がたぶんしばらく続く。

日本でもAbemaTVという、まだまだ赤字のネットコンテンツチャンネルが台頭し始めているけれど、なんとか台頭して生き残れそうなのはここくらい?ニコニコ動画はなかなか画質、音質向上、視聴機会の拡大などがうまくいっていないようにも見える。ネット業界の栄枯盛衰はいまだ激闘中といったところなのだろうか。

 

今年は冬季オリンピックが、そして2年後の2020年には日本でもオリンピック開催が予定されている。そこにネットをどう使っていくのか?どう使ってもらおうと思っているのか。

いや、もうそんなテクノロジーに興味を示す、胸躍る消費者ボリュームが減ってきている「日本」というコンテンツ自体がやばいのかもしれないけれど。