ビジネスレイヤーの変化(チャンネル)

いままでは、一つのメディアにおいて、たとえばテレビに、いくつものチャンネルがあった。NHKもあればTBSもありNTV、フジテレビ等々がある。新聞でも同じ。

人々の多くは、その「テレビ」の中でどこを見ようか?もしくは「新聞」のどれを取ろうかと選択してきた。

 

しかしそもそも既にメディアの数自体が増えて、メディアを選択する時点から「チャンネル」選びが始まっている。要するに「テレビ」の中のどこをみるかというチャンネル選びではなく、テレビを見るのか、新聞を見るのか、ラジオを聴くのか?という、今までの一つ上のレイヤーにおいて選び始めている。

 

ここで、「ネット」を上の「テレビ」と同じレイヤーにわざと書かなかったのは、そもそも「ネット」が、テレビで言うところの「電波」に近い位置づけがあるであろうから。そういう意味では、ネットの中に、ニュースチャンネルがあり、Twitterがあり、SNSfacebookYoutubeがあり、昔ながらの掲示板などなどがあるということ。逆に言えばそれら全てが、テレビと同一レイヤーで選択され始めているということでもあるのだろう。

 

ただ現在において、ネット上のさまざまなメディアの信頼性が、かなり揺れている(日本だけ?)。信頼がおけるところ、怪しいところが玉石混交。そしてそこへのアクセスがしやすいこと、ネームバリューが出始めてきた事、そちらの力が徐々に拡大していることをもってして、その影響が既存の新聞やテレビのチャンネルにおけるコスト効率、引いては信頼性に影響を及ぼしているのは興味深い事実ではないだろうか?

 

日本においては経済成長が鈍化、と言うか事実上停止したことで、コストダウン、逆に言えば、時間当たりの単価を抑え、コストダウンという形で、事実上の品質低下を招いている雰囲気を非常に感じる。

逆に言えばこの事実自体はチャンスであり、今より少しコストをかけることで、品質を確保することができるようなメディアが誕生すれば、それはそれで生きていく道が開けるはずだろう。

ただそれはまず間違いなく、非常にむつかしいバランスであり、まさにハンプティダンプティのようなビジネス展開を余儀なくされるということ。

 

まぁどんなビジネスにおいてもその序章時期における運営は、大なり小なりハンプティダンプティなのだけれど。