魔法の作り方

昨今、効率化が叫ばれ、「今、役に立つこと」「今、価値のある事」ばかりがもてはやされ、逆に「今、価値のないこと」「すぐには役立たない事」が、どんどんと削られ始めている状況。

要するに、長期スパンでの価値、今評価されづらい価値は見捨てられ、短期スパンでの、今わかる範囲での価値ばかりが重みづけされ続けている昨今、と言い換えてもいいかもしれない。

 

だがそれは文字通り「今気づいている価値のみで評価している」に過ぎず、後になって「実は こんな価値が…」というものについては、まったく考慮されていない。そう言ったリスクは受け入れる、と言うスタンスを取っていると言う事。

 

さらに悪い場合には、そんな部分にまでも気づいていたとしても、それを黙殺してでも前に進めなければ、今、利益が出なかったり、もう組織が存続できない場合。それが発覚したとたんにその組織はとんでもない窮地に陥ることになる。と言うのは今更あげたりする必要もないだろう。

 

となればこそ、何かをするためには、常に恐れながら、何か大切なものを失っている可能性はないかと十分に気を付けながら進めなければならない。であるがゆえに、リーダーは臆病者であり、必要以上に確認作業を求めたりする。リスクをとるのも重要なのだが、意識して取れているのか?そう、「意識」できていないリーダーが大勢いたりしないか。

 

でも、そもそも未来は誰にもよくわからない。今は価値を見出せなくても、将来何が価値になるのかわからない。であるがゆえに、それを「価値あるものにしていこう」という活動、それこそがもっとも有効な策でもあると。50年前でさえ、今のケータイ、スマホは魔法に見えるだろう。そう、僕らは日々魔法の世界を、便利な魔法を構築しているんだから。