お金の教育

日本のこれまでの教育課程において、お金の教育ということが明示されることはおそらくなかったのではないだろうか。一部大学の一部学部においては、もしかしたらそうした事を習っているのかもしれないが、そもそもお金の育て方、お金を儲けるとは?などということは、教育課程の中であまり聞いたことがない。

 

であるからこそ、社会人になったとたんに年金だ保険料だ税金だ…といわれても、多くの人は混乱する。何が何やらよくわからない。
昨今は、人口が減り始めている、老人が増え始めているということで、年金足らないぞなどと脅され、はいお金は自分で育てましょう、きちんと貯めていきましょう…と突然言い出されても、そりゃ急には無理でしょう。

 

でも、「お金」にまつわる教育こそ、できる限り早期に叩き込むべき教育内容の一つのはず。社会全体が勃興し、経済成長著しい時期ならともかく。そもそも経済成長は鈍化していて、それぞれの個人にお金を育てる役割を期待している昨今。その全員が億万長者になれるわけもなく、誰もが仕事で成功するわけもなく。唯一として平等に誰しもに存在する、そして最強の友、「時間」の力、お金に自分自身で育ってもらえる「複利の力」をフルに引き出すために、早期にお金に関する学習が必要に。

…という前提もなく、ハイ皆さんで株式に投資しましょうね…などと寝ぼけたことを言われても、当然ながら誰も乗る気にはなるはずもない。そもそも、株など「確実性」がないもの、元本割れの危険をどのように考えるのか、といったことなどを学ばずして、いきなり知識無く投資に走るのは、限りなく「投棄」に近い「投機」でしかない。

 

…とわかっている者は自ら学習し始めている。もちろんそれでOK。だが本質的問題は、それ以外の多くの、どこから手を付ければいいのかわからない人々。学習もままならない人々。
これからどこかで学ぶのだろうか?学べるのだろうか?