リスクの根元

ある規模の仕事を任されて、リーダーや、マネジャーとしての責務を負いながら進める場合、リスク管理は避けて通れない。にもかかわらず、多くの人々がリスクに対する基本的なアプローチを学ぶ機会を経ずして現場に放り込まれることが少なくない。

 

とはいえ、多くの人がリスクの洗い出しは経験しているだろう。「〇〇が起こるかもしれない」なんて言うリスクを、一度くらいは考えたり、紙に書いたりしたことがあるのではないだろうか?

日常においても、様々なリスクはある。「今月の家計/お小遣いが厳しくなるかもしれないリスク」なんてのは、大半が「今日から出費を減らそう」に落ち着くのが常道だろう。ではこの対策は「何に対して対策を立てているのか?」なのだが、そのリスクの「原因」に対して対策を立てるのが常。であるからこそ、複数の原因でそれが起きる場合、それらすべての原因それぞれに向けた対策が必要になる。また複数の原因が「そろって」発生するのか、「その一つでもあれば」発生するのかによって、またまた対策の立て方は変わってくる。複数要因がそろって初めて…という場合、どれか対策を打ちやすいもの一つに絞って対策を打っても効果は見込める。だが「一つでもあれば」になれば、それら「全ての要因」に対しての対策が必要になる。

 

社会人になり、それなりの経験を積んだ管理職でさえ、こうした違いをきちんと整理して理解している人は、案外少ない。

まずは原因を明確にしよう、そして根元にたいして対策を打とう。たぶん最も効果がないのは、「怖いね、嫌だね…」と言うだけ。感情を吐露するだけでは、根本的な行動に繋がらない事では無いだろうか。