要素分解する

今週は自分の武器について書いているのだけれど、いくら考えても自分において、人とは違う点、スキル、知識など見つからないという人もいるだろう。そんな人にお勧めしたい。

分解してみなさい、と。

 

今もっているスキルや知識はどんなものなのか?他人と同じ、違うの関係なしに、事細かに全てを洗い出す。英語のスキル、ドイツ語、フランス語、中国語…。テクノロジーのスキル、開発言語は、あれとこれと…。会計のスキル、WordやExcelのスキルなどなど。突き詰めた趣味でも構わない。サッカーや野球、キャンプなどもあり。自分でやるのはもちろん、徹底的に観戦しているのも一つの特技。

その中で、分かりやすいところで、英語は?TOEIC500点とか。でもこれは平凡な点数ととらえる向きもある。900点なら3万人に一人くらいかもしれないが、500点ならせいぜい100人に一人くらい?(数字は適当です)

では他は?本が好きだ。年に50冊くらいは読む…とか。でももっと本を読む人もいるだろう。年300冊なら10万人に一人かも知れないが、50冊なら200人に一人?(数字は適当です)

じゃあほかの趣味は?例えば音楽は何が好き?JAZZが好きで、新しいものよりも古いものが…といってもそんな人もたくさんいるだろう。

 

と、いくら考えても、それ一つだけでは、抜きん出るようないいポイントが出てこないかもしれないが、ちょっと待ってほしい。上記の、英語、本、JAZZに関して、それぞれトップ数%のスキルではないにせよ、かけ合わせれば?英語がTOEIC500点以上で本を年50冊以上読み込み、JAZZにも造詣が深い、内の業種の仕事のフローを理解している人は?これ、日本で数えるほどしかいないんじゃありませんか?そういう得意技、得意分野を生かせる「仕事にして行けば」いいのではないだろうか?

 

起業家マインドを持てなどという言い方もする人がいるが、別にそれぞれが独立する必要はなく、そうした得意技、掛け算での得意分野を「仕事に」していければ、これほど他人が真似しにくいものはないはずだ。その自分の得意の方向性と、仕事や会社の方向性のクロスポイントをいかにして見つけていくか。もしくはクロスポイントをつくりだしていくか?そうした意識ある人々は、たとえ会社の中であっても自ら行動を起こしだしたり、会社の外において行動しだしたり。すでに終身雇用は崩壊しているのは言うまでもなく、転職は当たり前。だから「この会社」でそのスキルセットの需要は無くとも、他では、喉から手が出るほど欲しい可能性だってあるのだ。これまでは終身雇用で、その会社がスキルマッチしてくれていたところがある気がするのだけれど、経済状況が変わり、仕事のやり方が変わった今、自ら、スキルマッチするところを探しに行っても良いのでは無いだろうか。

 

AIに仕事が奪われる、などという「脅し」を書いている雑誌やメディアがある。だが、たぶん少なくともまだあと10年くらいでは、「AI自らが新しい仕事を定義し作り出す」ことはしないだろう。もし新しい仕事が生み出されたとしても、それは「人が作り出した仕事」のはずだ。仕事を作る側になれ、というのはそういう、自分の得意を生かせる仕事を探せ、場合によっては起業もあるよね、という事。そのマインドさえあれば、たぶんくいっぱぐれることにはならないんじゃないだろうか?