決定権の所在は

昨今の強力な台風の連続急襲によって、日本の鉄道会社の決断が気になっている。早々に、被害が出る前に、被害による遅延、さらには急激な帰宅ラッシュを回避するために、かなりの間引き運転や、運休を行いますと宣言する。これはこれで一つの解だろう。たぶん、それによって多くのほかの会社勤めの人間は、
「鉄道が運行しないのに、会社に行けないでしょ」
と常識のトリガーが引かれ、会社事態もよほどの緊急状況、急ぎ仕事でもない限り早帰りや休みになることが当然のこととなって行けば良いと思っている。社会システムの一部がそうなることで、そのほかの会社が「俺の責任じゃなくて…」と言い訳して休みにできるのが、何とも日本らしいというか、ある意味あきれた行動なのだが、結果としては正しい方向に向かっていると信じたい。

 

ただ、すべての企業や組織で、そうした決断、仕組み、手続き等々が、うまく回っているとは思えない。こんな場面はあるんではないだろうか。

「で、それ誰が判断するの?」

そもそも決断者が決まってなければいけない事。そしてそういうことが決まっていない職場ほど、本来決断できる、決断すべき人は忙しいもの。であるがゆえに、「その時」になって、現場で判断できない事がわかっても、そもそも決断できる人が忙しすぎて、そのタイミングでの決断ができない事が多々ある。…となってしまってからでは遅い。

先回りしてその時にはどうするのか?誰が判断するのか?責任者を決めるなり、権限委譲するなり、想定したマニュアル、手順を作るのが一般的だろう。

 

今回の台風を教訓に、事前に対策を打つこと。ほら、遠い未来じゃなくて、今週末にもまた来るらしいですから(笑)。