平成

もうあと半年ほどで「平成」が終わるらしい。どうでしたか、あなたの「平成」は?

 

昭和天皇崩御を迎え、大喪の礼が行われて日本が喪に服している中、レンタルビデオショップが空っぽになるくらいテレビ放送がずっと喪に服している中、国としては次の時代の元号が考えられ、発表された、それが「平成」。たいらかなる…などと読み、平和になる、ある意味、昭和の時代に行われてしまった戦争などがなくなることへの思いが込められていた時代なのかもしれない。

その結果どうなったか?まさに「平成」。文字通り「たいらになった」わけだ。

景気は?ずっと平らで、下手をすればへこむくらいの下り坂。なんとか政府が下降気味の景気を支えて、「やっと平らを保っている」という経済状況。

 

ある意味、身分も想像以上に平らになった、というか、ほぼ多くが崩れ去って平地になった。昭和の時代は「一億総中流」と呼ばれ、景気が勃興することで、国民みんなが中流意識を持ち、皆が普通に仕事をしていてもポジションを得られるだろうと思っていた時代だった。…それが平成になり、中流がみな平らに、ある意味均等にフラットに没落し、中流階級が崩壊したのが今の状態ではないのか。上記のように経済が平らなところが続くことで景気は上向かない。給与も増えない。貯金も、小遣いも増えない。それ以前なら、借金して不動産を買ったとしても、インフレが進行することで、結果的に個々の負債が縮小し、資産が増えた時代は以前の話。だから負債を増やせば給料が増えないから苦しさが続く、なので大型の買い物を避けるようなことにつながることも。

 

国としてはなんとかして景気を上げようと、ヘリコプターマネーと言われるほどにばらまくわけだけれど、そうしてばらまかれたお金は庶民には届かず、結構な額が、大企業の内部留保に絡めとられて滞留する。お金持ちはお金持ちで、自分の資金を海外で増やしたり、富裕層のみをターゲットにした特別なサービスを利用して懐を温める。でも使う方は?といえば、社会全体で景気が上向かないわけだから、安く済む。

 

…といったなか、ある意味「平成の最後の大花火」として、東京オリンピックの開催が。なんだけれど、その会場建設からケチが付き、それに伴って道路整備にもケチが付く。当然のように開催の2020年における交通混雑をはじめとしたさまざまな問題も浮かび始め、とはいえ庶民の協力で何とかするといった形で根本解決策は見つからず。期間中の混乱は容易に想像される。いったい誰がオリンピックを望んだのだろう?

極めつけは、2018年の今は、まだ建設ラッシュで景気は何とか保てているものの、オリンピック景気が過ぎた次の仕込みは何も見えていない始末。景気が落ちる事は皆が想像している事。けれど消費税増税が断行されようとしている。

 

そんな環境下で、2019年に元号が変わるという事。

平らかではなく、なにかおおきく盛り返すのか?それともこのまま国としての労働人口減少、国民平均年齢の上昇で徐々に滅びの道へと進むのか。

「たいらかなる」時間が終わろうとしている。