よしんばそれが現実だとしても

それを聞かなかったやつが悪いのか

それを聞けなかったやつが悪いのか

 

それをできないやつが悪いのか

それをできるようにしなかったやつが悪いのか

 

それをしなかったやつが悪いのか

それをすることができなかったやつが悪いのか

 

 

いつからこんな殺伐感が漂いだしたんだろう

ずっとずっと以前なら、ともに助け合わなければ生きられなかっただろうに

今や助け合わなくても生きていけるとでも考えているかのように

 

だから聞かなかったやつのために、他のものが聞いてやった

できないやつのために、他のものがやってあげた

しなかったやつのために、ほかのものがしてあげた

 

でも「そんなこと」をしなくても、少々できていなくても、

なんとかなる社会がやってきた

いや、やってきたと“おもいこんで”いる

そうして互いに「競争」という名で蹴落としあって

互いに足を引っ張り、互いにミスにつけ込むようになる

 

でも、そんなことをして互いに潰しあっているうちに

やがて後ろから近づいてくる別の一群に

あっという間に追い抜かれ、抜き去られるであろうことに気付く

 

いつものことながら、“気づいた時”にはもう遅い

そこから立て直そうにも、すぐには意識は整わない

あっという間に抜き去られ、おいていかれることは明白

奢ることなく、休むことなく

互いにフォローしていれば、誰かが支えていれば

互いに励ましあって研鑽していれば、

トップでなくとも、トップ集団にいられたはずなのに

 

 

あなたは何を競っているのですか?

あなたは誰と競っているのですか?