効率化の先

効率化は突き詰めれば、みんな同じものを使えばいい。みんな同じものを着て、みんな同じ規格の場所に住み、同じ働き方をする。同じものを食べ、同じような生活をする。規格からはずれることは非効率で、人と違うことをすることに対応しなければならない社会システムは非効率だ。皆の住むところは地方に分散していては非効率で、できる限り同じ場所に集まり、できる限り同じサイクルで生活を営む。規格外の行動は許されない。

 

…という究極の効率化のたぶん反対側に、個性だとか、あなたにしかできないこととか、あなただからこそできることといった行動があったりする。

 

そう考えると、完璧にどちらかに振れるということは考えがたい。どこかのバランスで、どこかの落ち着きどころが目指されるはず。

でも、ずっと効率化を目指し続け、かたやずっと個性化を目指し続け、せめぎ合うしかないんだろう。「ここが落としどころだよね」なんてことを言った瞬間に、きっとバランスは崩れ始める。ずっと拮抗しあうからこそ、ずっとバランスし続ける…ってことかな。