リスクの堆積

ここ20年、バブルが崩壊することで、経済が収縮、ビジネス規模が縮小して、雇用サイズが収縮してきた。

とは言え海外に必死で需要を求めて展開したり、もう一つは固定費となる正社員を減らし、派遣社員、アルバイトを調整弁としてまかなってきた。

 
しかしこれだけ円安が続くと、海外で物を作るよりも、国内へ回帰する可能性も。事実、いくつかのメーカーの工場が国内に戻ってくるなどということも取り上げられ始めている。
となると、工数が足りない?。派遣で賄えるのか?いやいやまた正社員にするのか?
すでに労働市場において、正社員と非正規社員の比率は30年ほど前に比べて逆転し、以前は3:7で正規社員が多かったのに比べ、今ではそれが逆転しているとも聞く。すなわち、一人の正社員が二人の非正規を使いながら仕事を回しているのが現在の日本の現場の平均のようなのだ。
 
これは考え方を変えれば、徐々に正規雇用を減らし、極限まで人件費を安い方向にシフトさせるという流れ以外の何物でもない。それはすなわち、すべてが一時的に雇われ、その仕事での、その職場での継続的雇用によって生み出されていたノウハウ、継承、仕事への愛着、摺合せなどの意味をどんどんと削りはじめる。
 
そんな現場でいいのかな?そんな職場でいいのかな?と疑問符が消えない。